「人間がロジックを書くEA」の終焉。AIがAIを育てる新時代へ

2026年、「再帰的自己改善(Recursive Self-Improvement)」という言葉が急速に現実味を帯び始めました。AIがAIを自発的に改良し、進化が加速度的に連鎖していく——誰も止めることのできない「超進化の時代」が、いよいよ目の前に到来しています。

私はこれまで、人間が手動でロジックを組み上げる従来のEA開発を離れ、AI自らが自己改善を繰り返すシステムの設計を進めてまいりました。そして近年のAIモデルの爆発的な進化により、複雑な多層ニューラルネットワーク(NN)を組み込んだ「再帰的自己改善システム」が、ついにひとつの形として結実しました。

この革新的なシステムの実証実験として、今回、試験用EAを完全無料で配布いたします。

生成システムと配布EA

再帰的自己改善を担うのは、EAを生み出す生成システムです。複数層のトランスフォーマーNNが「生成・検証・評価・学習」を繰り返し、その改善を次世代のEAへ継承します。

配布EAは、この生成システムが完成させた実行モデルです。売買判断を行うニューラルネットワーク(NN)を内蔵しています。配布EA単体は再学習や自己改変を行わず、生成システムの進化は新たに生成されるEAへ反映されます。

インサンプルとアウトオブサンプルの分離

学習・生成に使うインサンプルと、検証に使うアウトオブサンプルは完全に分離しています。アウトオブサンプルには未学習期間を使用し、その結果を学習、パラメーター調整、ロジック変更には戻しません。生成されたEAの再現性は、AIが一度も学習していない市場データで確認します。

再帰的自己改善EAがディープラーニングとクローズドループ学習でMT5自動売買ロジックを生成する実証動画

「AIを使って人が書いたEA」とは根本から違う

ここで最も重要なのは、本システムを、昨今増えている一般的な「AI製EA」と同じものとして捉えないことです。表面上はどれもAIという言葉を使いますが、誰が売買ロジックを決めたのかという一点で、その成り立ちはまったく異なります。

1.バイブコーディングで作られたEA

現在は、自然言語で「この条件で買い、この条件で決済するEAを書いてほしい」とAIへ指示し、MQLコードを生成させる、いわゆるバイブコーディングが広がっています。しかし、この方式でAIが担当しているのは、基本的に人間のアイデアをコードへ変換する作業です。エントリー条件、決済条件、使用する指標、閾値、リスク管理などの出発点は人間にあります。たとえソースコードの100%をAIが出力していても、設計者は人間であり、正確には「AIを使って人が書いたEA」です。

2.AIの判断を一部に組み込んだEA

相場予測、センチメント分析、レジーム判定など、EAの一部へAIの推論を組み込む方式もあります。この場合、AIは有力な判断材料にはなりますが、どの情報を使うのか、AIの出力をどの条件で採用するのか、最終的なエントリー・決済・資金管理をどう構成するのかは、依然として人間が決めています。つまりAIは、既存ロジックの一部を補助または置き換える「高度な部品」です。

3.本システムは、市場からロジックそのものを導き出す

本システムでは、人間が「RSIが何以下なら買う」「移動平均線が交差したら売る」といった売買ルールを先に与えることはありません。出発点となるのは、人の相場観ではなく、常に変化し続ける市場という不確定な要素そのものです。複数銘柄、複数時間軸、相関関係、値動きの微細な構造を多層ニューラルネットワークへ入力し、ディープラーニングによって、人間には把握しきれない非線形な関係を探索します。

さらに、クローズドループの内部で「ロジック候補の生成 → 検証 → 結果の分析 → 淘汰 → 再探索」を繰り返します。勝敗という結果を次の学習へ戻し、多様性のある探索幅を維持したまま、AI自身がロジックの構造、パラメーター、組み合わせ、判断基準を更新していきます。人間が用意するのは、学習と検証を行うための環境や外枠であって、売買の答えではありません。

分類ロジックの出発点AIの役割最終的な決定者
バイブコーディングEA人間の発想・指示指示をコードへ変換人間
AI判断組み込み型EA人間が設計した基本ロジック一部の予測・判定を補助人間
本システム市場データと学習結果ロジック自体を生成・検証・改善AI

本EAは、AIを使って人が作ったEAではありません。市場を深く学習したAIが、人間の発想を経由せずに作り上げたEAです。学習開始後のロジック生成、評価、淘汰、再探索、最終的な売買判断に至るまで、そのロジックや決定内容へ人間は1ミリも介入していません。人間の経験則や好みで答えを選ぶのではなく、市場データと検証結果だけを基準として、完全に人の手を離れたプロセスから生まれている点が、一般的な「AIで書いたEA」との決定的な違いです。

なぜ今「再帰的自己改善EA」なのか?(従来型EAの限界)

従来のEA開発では、「5年・10年の長期バックテストで破綻しないこと」が絶対条件とされてきました。しかし、現代のFX市場において、その常識は通用しません。

  • アルゴリズムが支配する市場:現在の相場は、取引の8割以上をアルゴリズムが占めています。
  • 変化の加速度:AIモデル自体が2ヶ月ごとに新世代へ更新される時代において、5年前・10年前の過去相場を現在に当てはめること自体が不合理です。
  • 戦う相手の変化:私たちが市場で戦っているのは「過去の人間」ではなく、「最新のAIとアルゴリズム」です。

これからの時代は、過剰適合された1つのEAに頼り切るのではなく、「常に最適化された最新のAI製EAを、消耗品のようにタイムリーに交換・運用していくポートフォリオスタイル」が主流となります。

41軸・13契約・29項目——天文学的な探索が導く多様性

今回配布するEAは、従来の単一ロジックを深掘りするシステムとは根本的に異なります。

AIによるディープラーニングと多層ニューラルネットワークで市場データを学習するMT5 EA
ニューラルネットワークが市場データを解析し、再帰的自己改善EAを学習するイメージ
  • 多次元的な市場監視:7つの銘柄を対象に、下位足・上位足・相関銘柄をリアルタイムで多角的に監視します。
  • 先進のトランスフォーマーNN:41軸・13契約・29項目の可変パラメーターを何層にもわたって設置しています。
  • クローズドループ学習:クローズドループ環境下でディープラーニングを行い、勝ち負けの理由を自己分析しながら学習を継続します。

特定の解に固執せず、天文学的な数値の組み合わせから多様性を持った探索を行い続けることで、市場の変化に柔軟に適応するロジックを導き出します。

最適な運用の鍵:「ミクロとマクロの完全分離」

「ずっと勝ち続ける単一のEA」は存在しません。しかし、システムに適切な役割分担を持たせることで、パフォーマンスは飛躍的に向上します。

開発時の実験において、マクロ指標やレジーム判定などの監視対象を1つのNNにすべて詰め込むと、市場変動の理由付けが複雑化し、推論精度が低下する現象を確認しました。そこで本システムでは、「ミクロ(相場細部の挙動)」と「マクロ(市場環境判断)」を明確に切り離す設計を採用しています。

AIが複数のFX市場を解析しMT5用EAロジックを自動生成するシステム
クローズドループ学習と多様性のある探索幅からEAロジックを生成するイメージ
  • 配布EAの基本性能:配布するEA単体でミクロ指標の監視・調整に特化させており、これだけでもバックテストにおいてプロフィットファクター(PF)2.0以上をクリアした厳選モデルのみをお届けします。特別な操作をしなくても、MT5にセットするだけで、そのまま単体・手軽にご活用いただけます。
  • さらにポテンシャルを最大化したい方へ(応用運用):「もっと安定感を高めたい」という方は、定期配布される複数のEAでポートフォリオを組み、ご自身のリスク許容度やマクロ環境判断(トレンドの有無など)に合わせて稼働・停止を制御してみてください。ミクロとマクロを連携させることで、EAが持つ真のポテンシャルを最大限に引き出すことが可能です。

今後の展開と動作環境

本システムは、それぞれのEA自体に高度に最適化されたニューラルネットワークを内蔵しているため、処理能力・機能面の観点からMT5(MetaTrader 5)専用でのご提供となります(MT4非対応)。

本来であれば、サーバー連携でパラメーターを全自動で書き換える方式が最もロスがありません。しかし、リーガル面・責任所在の明確化に配慮し、本プロジェクトでは「AIが最適化した最新EAを、定期的にユーザーの皆様へ配布する形態」をとります。

「人が書いたEA」から、「AIが創り出すEA」の時代へ。

まずはそのまま単体で、そのパフォーマンスをお試しいただき、慣れてきたらポートフォリオ運用へとステップアップしてみてください。これから定期的に配布していく次世代EA群が、皆様のトレードを次のステージへと導くはずです。

大量生成されるEAを完全無料で配布

本システムは、異なる特性を持つEAを日々大量に生成します。自社ポートフォリオでの運用と並行し、無料配布によって多様な取引環境での実証を進めます。

ブローカー、スプレッド、約定条件、稼働時間帯が変われば、EAの挙動にも違いが生まれます。多くの環境で検証することで評価速度と検証範囲を高め、その知見を次世代EAの生成へつなげます。今回の無料配布は、そのための実証実験です。

試験用EAを完全無料でダウンロード

本システムが生成したMT5専用EAを、試験用モデルとして完全無料で配布します。以下のボタンからZIPファイルを直接ダウンロードできます。

ファイル:TakoAlgo_RSI_G1_C030_MT5_v1.2.zip(474KB)
対応環境:MetaTrader 5(MT5専用・MT4非対応)

配布版v1.2はブローカーごとの銘柄名を起動時に自動判別します。判別できない場合は、MT5のEA入力画面にある7通貨ペアの欄へ、気配値表示と同じ銘柄名を入力してください。ZIP内の説明書もご確認ください。

EAの導入方法

  1. ダウンロードしたZIPファイルを展開します。
  2. 展開したEX5ファイルを、MT5の「MQL5 / Experts」フォルダーへコピーします。
  3. MT5を再起動するか、ナビゲーターの「エキスパートアドバイザ」を更新します。
  4. 最初はデモ口座で動作を確認してからご利用ください。

ご利用前に必ずご確認ください

  • バックテストは過去のデータに基づく検証であり、将来の利益や同様の成績を保証するものではありません。
  • FX取引には元本を失うリスクがあります。EAの利用と取引判断は、ご自身の責任で行ってください。
  • 最初はデモ口座または少額運用で挙動を確認し、許容できる損失額に合わせてロット数を設定してください。
  • EAの仕様、配布条件、更新頻度は、検証結果や運用環境に応じて変更する場合があります。